幻の花束
ほらよくテレビとかであるやん。なんかええな−と思ってたんや。
退院する時看護婦さんから花束もらって、見送ってもらうっていうやつ。
「おめでと−」とか「もう戻ってこんでいいよ−(わらい)」とかって。
いちいちそんなことやってられんわなあ。
激励の言葉とか祝福はしてもろうたけど、現実はあっさりしたもんやった。
もちろん憧れの花束贈呈もなし。
病棟の人たちにとっては、たくさんの日々の1日、たくさんの患者の1人。
わかってるけど退院のうれしさと共になんとなくちょっと淋しかったりした。
勝手な患者の妄想のお話でした。
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